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でも、家に上がらせてもらい
チャイも淹れてもらってるんだから、
何か買ってあげないとバツが悪いなと思い、
なるべく安いであろうものを探す。
オバサンの手作りの服とか小物とか
別に欲しくないんだけど仕方ない。
これは幾ら?これは?と聞いていくが、
これはこんなに手が掛かってるから20リラ、
とかこれは15とか、したたかオバサン。
欲しくもないものにそんなお金は出したくない。
こっちも負けじと一番簡素で安そうなナベ敷きを選び
値段を聞くと5リラということで、めでたく購入。
ふう。そしてチャイをいただく。
その間にオバサンは、自分はここで一人暮らしで、
生活の足しに観光客相手にこうして手作り
のものを売っているんだと身の上話をしてくれる。
そうか、年金も少ないだろうし、
まあこういうのもありなのかなと思いながらチャイをすする。
お代わりも勧められ頂いた所で失礼しようとすると、
なんとチャイも2リラで、ナベ敷きと合わせて7リラだよ
としたたかオバサン。
チャイもお金取るのかよーと
心の中で舌打ちしながら財布を見ると、
小銭がなく10リラ札しかない。
それを出すと、今小銭が無いとしたたかオバサン。
「じゃあもういいですよ!お釣りは!」
とトルコ語で答えて、こういうのもありかと思っていた
さっきの甘い考えを打ち消しながらサヨナラした。
でも、最後までオバサンはカラッとしていて、
全く悪びれていなかった。
この手にこれまで何人の観光客が引っかかったのだろうか。
家に上げてもらったからには何か買わないと、
と思う心情を利用したしたたかオバサンの思い出が
そのままシリンジェ村の思い出となったのであった。
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