シリンジェ村

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シリンジェ村


シリンジェ村に向かうドルムシュ(ミニバス)に乗り込む。
シリンジェ村にはセルチュクから東に10キロほど
山を登ったところにある小さな村だ。所要時間約20分。


昔ギリシャ人たちが住んでいた町ということで、
ギリシャ建築の家々が散在している。
白壁に茶色の窓と屋根。
古くなった佇まいがとても風情を感じさせる。
観光地として有名になっていることもあり
個人の家だが小さなレストランを開いていたり、
道端で手作りのハーブやワインを並べて売っていたりする。


狭い石畳の歩道をあちらこちらと歩き回っていると、
上からオバサンの大きな声が聞こえた。
見上げると、家の2階の窓から体を
乗り出しているオバサンが見えた。


「ジャポン?」そうだと答えると、
中に入りなさい、色々見せてあげるからと言う。
中に入れるとはラッキーだ。喜んで上がらせてもらう。



チャイを飲むかというのでお言葉に甘えていただくことにする。
淹れている間、3階を見ろと言うので狭い階段を
ギイギイと音を立てて上がり3階の部屋に入る。


すると、手作りの服やら小物やらがたくさん置かれている。
これは全部自分が作ったんだとオバサン。
へえー老後の趣味か、
いい余生を過ごしてるねえとのんびり考えてると、
どれか取れという。え、もらえるの?そりゃご親切に・・・
いやちょっと待てよ、と考え直す。
オバサンはさっきからしきりにこれはこうで、
とそれぞれの小物をあれこれ解説してくれている。


これは手が掛かったんだとか、
これは色彩がきれいで子供が喜ぶとか。
これはもしや、旅行客を相手にしたたかに商売してるのではと思い、
これらは売ってるんですかと率直に聞く。
すると、もちろんよ!と当たり前のようにオバサン。
ふう、大きいものを手に取らなくてよかった・・・。